ポーランドの女性アーティスト、アマレヤ劇団に御支援を

ポーランド人の現代アートと日本の先住民族アイヌの伝統アートとがジャンルを超えて融合した国際アートの継続に、温かいご支援をお願い申し上げます。

丸山 博 室蘭工業大学名誉教授、アマレヤ劇団名誉会員、メノコモシモシ顧問
先川信一郎 高知工科大学客員教授、メディアアンビシャス会員
安藤 厚 北海道大学名誉教授、北海道ポーランド文化協会会長
小泉雅弘 さっぽろ自由学校「遊」事務局長
小坂洋右 北星学園大学非常勤講師、元北海道新聞論説委員
コーカー・ケイトリン・クリスティーン 北海道大学大学院文学研究院准教授
石本華江 慶應義塾大学アート・センター土方巽アーカイヴ
ツクダダイスケ 服飾アーティスト
藤野知明 インディペンデント・ドキュメンタリー製作者
グレジュク・シモン グダンスク大学ロシア学東洋学研究所講師

「(残)響;ポーランドと日本に架ける橋」、東京、2018年10月5日

ポーランドのグダンスクを拠点とするアマレヤ劇団は、2002年の創設以来、日本の舞踏(Butoh)をベースに音楽や映像と一体化した創作ダンスを次々と発表し、ヨーロッパの舞台芸術を席巻してきました。アマレヤを率いるカタジナ・パストゥシャク氏は『暗黒舞踏:土方巽の危機的状況の演劇』で博士号を取り、日本の舞踏家や慶應義塾大学アート・センターとの繋がりも築き、その作品は日本でも好評を博しました。

2014年、アマレヤは、グリーンランド・イヌイットの女性が母語を奪われ、アイデンティティを失ってさまよう実話を元に「Nomadic Woman(流浪の女)」を発表し、埋もれた歴史にアートの光を照らして、人々に衝撃を与えました。2017年、アイヌ女性会議メノコモシモシと出会い、100年以上前にポーランドの民族学者ブロニスワフ・ピウスツキが築いたポーランド人ーアイヌー日本人の友好的な関係にも強い関心を寄せ、メノコモシモシとの新作を毎年意欲的に発表してきました。昨年の作品「アイヌとカムイのためのレクイエム」は映像化し、スウェーデンのウプサラ短編映画祭に応募中です。

アマレヤは、先住民族女性が苦難の歴史に翻弄されながらも強く生きる力に惹かれ、昨年までポーランド文化・国家遺産省の競争的助成金を獲得し、メノコモシモシとの共同アートプロジェクトを主導してきました。しかし、今年2月24日のロシアのウクライナ侵攻以降、ウクライナの難民がポーランドに殺到する事態が起こり、事態は一変しました。日頃から難民や患者などの支援に関わってきたアマレヤは、ウクライナ難民の生活支援にとどまらず、ウクライナの戦争孤児たちへのダンスーワークショップなどを行いながら、競争的助成金の獲得をめざしましたが、その努力も報われず、途方に暮れています。

今年は、したがって、当初の計画を縮小し、次の二つの実現を目指しています。一つはポーランドとアイヌの女性アーティストがペアを作り、刺繍など二人で半分ずつ作り上げた作品群からなる巡回展「Mówi Onna: 女は語る」の道内での実施。もう一つは元駐日ポーランド大使で能の研究者/製作者として活躍するヤドヴィガ・ロドヴィッチ氏の招聘に応じ、アートプロジェクト「ポーランドとアイヌの祖霊祭」に参加することです。

最後になりましたが、募金の目標額は100万円です。内訳としては、アマレヤ2人の航空運賃(グダンスクー札幌往復)がおよそ30万円/1人✕2人=60万円(残り2人分の航空運賃はアマレヤが負担します)、メンバー4人の北海道での滞在費(11月7〜29日)が1万円/1人・1泊(宿泊費+食料費+交通費)✕4人✕21日=84万円となります。100万円を超えた経費や巡回展にかかわる諸経費については受け入れ責任者が負担するつもりです。

寄付金の振込口座(ゆうちょ銀行):
・ゆうちょ銀行から振り込む場合:記号19030 番号43676021
・他の金融機関から振り込む場合:店番908 普通預金 口座番号4367602 
名前 カンキョウトマイノリティ セイサクケンキュウセンター

「アイヌとカムイのレクイエム」、YouTube、2021年12月29日

Header image courtesy of Amareya Theatre.